オヤジ大学院生として学ぶ(4)

またまた社会人大学院生の話の続き。
社会人大学院生として博士前期課程の2年間、またその後5年間教員としてもお世話になる今里 滋先生には2004年4月の大学院入学式の後の新入生歓迎会で初めてお目にかかりました。前年度2003年の10月に同志社に着任されたのですが、それまでは九州大学大学院法学研究科の行政学/地方自治の先生でした。
同志社に来られたのには訳があります。海岸を埋め立てて造る福岡新空港計画をストップさせるため、大学教官の職を辞して2003年4月の福岡県知事選挙に出馬されたのでした。無所属の手作り選挙戦ながら現職の麻生知事を追いつめ、選挙運動期間中に新空港計画の白紙化が表明されて争点から外れたため惜しくも落選されましたが、ふるさとの海を守りたいという当初の目的は達成されたわけです。
そして、その落選のおかげで「生きて関門海峡を渡るとは思っていなかった」という「つもり」を超えて、同志社大から招かれて着任されておられたわけです。
新入生歓迎会で、さっそくいろんな話を伺いました。今里先生は行政学の大先生でありながら、お住まいの福岡市箱崎地区のまちづくりのリーダーとして、NPOの経営にも関わられており、とりわけ地産地消レストラン、都市農村交流拠点、高齢者のIT教室、そして市民シアターなど営利と非営利の好循環を生み出すコミュニティビジネスの実践にも注力されておられたのです。
というわけで、入学式の日に今里先生のゼミ生となることを即決したのです。先生にもよろこんでお引き受けいただけました。今里先生は前年度途中からの着任でしたので、同志社でのゼミとしては一期生ということになります。

コメントは受け付けていません。