オヤジ大学院生として学ぶ(7)

社会人大学院生の話の続き
というわけで「自然学校の発展と課題」という修士論文を書いたわけですが
社会人院生が「論文を書く」ということは、いまさらにして思いますが大変なことなんだなあと思います。
仕事をしながらなので、論文のことばっかり考えているわけにはいかいし。
気分を「論文執筆モード」に切り替えて、没頭するためにはちょっとまとまった時間がいるんですよね。
夕食後の数時間では、メールの返事とか書いているうちにあっという間に時間が過ぎてしまいます。
論文を書くための「時間」ではなく、論文に没頭できる「日」をつくって、集中しないと、なかなか進まないんです。
しかし私自身はサラリーマンではなくフリーで仕事をしていたので、そのへんはうまく研究のことに充てる日や時間をつくり出せたのではと思います。
執筆の場所も、院生共同研究室には自分のデスクもあったし、自宅近くの某大学図書館などもせっせと活用させていただきました。
ありがたいことでした。
それにしても、締め切り(当時の総合政策科学研究科の提出締め切りは1月12日ごろ)は確実に迫ってます。
自然学校関係では毎年11月中旬に「日本環境教育フォーラム・清里ミーティング」がありますから、ここが最後の関係者ヒアリングのチャンスでしたが
そのへんの話もなんとか盛り込むことができました。
指導教員の今里先生からは「クリスマスごろには書き上げて見せてくださいね」と言われていましたが、なんとか間に合いました。
その後いただいたコメントにしたがってまた改稿。
提出前は2日間かけて最後のチェックを行いました。誤字をまだまだ発見、そして注のつけ方についての不統一がゾロゾロと出てきました。
プリントアウトしてレバーファイルに綴じてから参考文献に重複を発見したりもしました。ヤバいヤバい!
そんなこんなで締め切りまでに無事提出することができました。
(後になってこんどは院生を指導する立場になるわけですが、こんなにスムーズに運ぶことはまずありえないです。)
論文を提出したあとも、ゆっくりはできません。つづいて学位審査公聴会の準備へと続きます。
さて、いまこの修士論文「自然学校の発展と課題」を読み返してみると、「なっていない」というか、ダメダメだらけです。
「ゴール」ではなく、「通過点」だということがあらためてわかります。
そして、論文は自分で書いてみて初めてどうやって書くのかがわかるんですよね。
論文の構成や形式のこと、文体のこと、文献の探し方、引用の仕方、それからMs-Wordの使い方(というか飼い慣らし方?)などなど。
前期課程修了で修士号をとり、研究生活を終えてしまう方も多いのですが、もったいないと思います。
「論文を書く」ことを通じて「論文を書く」ということの意味や方法がわかったわけですから、ぜひこれは「通過点」として、次の研究へと進んでほしいものですね。

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