くりこま高原自然学校被災情報21 080701
皆様
広瀬 敏通 :発
急なお知らせです。
昨日の日報でイチゴ収穫作戦の実施を、7月5日収穫、6日ジャムつくり
とお知らせしましたが、今夕の住民会議で延期が決まりました。
7日以降に再度,トライを続けますので、お報せをお待ちください。
今日現在で、栗原市当局が立ち入り解除をおこなう可能性は伺えず、
かつ、徒歩で耕英に入ることも許可しない、たとえ許可しても
一般ボランティアは駄目だという「ダメづくし」であることから、
5日の実施は断念せざるを得なくなりました。
5日という設定は、道路工事の進捗や余震の沈静化などもありますが
なによりも耕英イチゴの収穫がタイムリミットという被災農家の
生活を賭けた最後の望みでした。
これを実現できるよう、市に足を運び、話し合ってきましたが、
結果は上記のように、被災者、農家の思いに応えるものではありませんでした。
栗原市当局は今もなお、災害対策本部(市に設置)での議論を
被災住民、ボラセンに情報公開せず、耕英地区住民としてはメディアの記者から
断片的に情報を得るという信じがたい展開になっています。
災害時の行政当局の災対本部は混迷と一種、悲壮感すら漂う場
であることはこれまで、神戸各災対や中越の川口町で経験してきましたが、
今回の栗原市役所の御殿のような大きな庁舎内は、地震の影も微塵も無く、
職員は通常業務を行っています。
今度の地震被害はピンポイントで起き、開拓の耕英地区と、一部、
市郊外の花山地区を襲いました。それ以外の市街地はまったく無傷と
いっていい状況です。
こうしたことが市の当事者意識をすっぽり欠如させていることは容易に
伺えます。
市職員にはこれまで耕英の開拓農家にシンパシーをもって支援してきた方や
地縁血縁的につながる方もいることから、彼らに迷惑をかけられないという
判断も住民の皆さんの中にあったようです。
日本の中山間地では、住民と行政の関係が「うえした」であることは事実ですが、
「した」が困っているときに「うえ」がこれほど消極的で結果、助けてくれないこと
はあまり無かったのではないでしょうか。
いずれにしても、苦渋という表現の延期決定でした。
支援していただいている皆さんには、5日の収穫延期はともかく、
可能な日程があれば、ぜひ避難所に顔を出して、みんなで応援している姿を
住民の皆さんに見せていくことも大事な励ましです。
なお、私たちは、JEEF、日本エコツーリズムセンター、ESD−J、
CONEなど自然体験活動に関わる全国組織の連名で、耕英地区と
くりこま高原自然学校を支援する陳情書を、国交大臣、宮城県知事、栗原市長
宛てに出す準備を進めています。
また、多くの企業、支援者の方からイチゴジャムの買取や販売協力を
申し出ていただいています。本当にありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。
がんぼろう耕英!
がんばろうくりこま!
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広瀬 敏通