私の知人の辻英之さんがこのたび「奇跡のむらの物語 ~1000人のこどもが限界集落を救う」を出版されました。ぜひご覧頂きたく紹介します。
彼は、長野県の泰阜村(やすおかむら)で「NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター」を経営しています。私の自然学校研究においても重要な事例で、訪問調査にも行かせていただきました。
泰阜村は長野県の南部にある人口1900人という山村ですが、松島村長のリーダーシップのもと、自立した村づくりに取り組んでいて、それに共鳴した田中康夫(元)知事が住民票を移したというエピソードで注目されました。
天竜川流域の深い谷で刻まれた山あいの村で、田畑にする平地にも恵まれない、きびしい環境にあります。
NPOグリーンウッドはここでのサマーキャンプや山村留学に取り組んでいて、25年になります。
いまや20名近い雇用を生んでいて、村役場に次ぐサイズの事業所に成長しました。すでに村づくりには欠かせない存在となっています。
以下は辻さんからのメッセージ
平素大変お世話になります。
NPOグリーンウッドの辻です。
さて、私が1年かけて執筆してきた本「奇跡のむらの物語 ~1000人のこどもが限界集落を救う」が発売されました。私のすべてをかけた渾身の作品です。
この本は、人口1900人の泰阜村の風土や文化から導き出した教育力によって事業を行い、支え合いの地域作りに挑戦してきたNPOグリーンウッドの25年の歴史と実践をまとめたものです。
「自然の力」「村の暮らしの文化の力」「こどもの力」を信じ抜いて実践してきた教育活動から、これからの教育に必要なセンスを私なりの視点でこ導き出したものを綴ってもいます。
また、「山村」「教育」「NPO」という、誰がどう考えても食えない活動を、ソーシャルビジネスとして成立させた軌跡も綴られています。
若者・ヨソ者が始めた教育活動が、いまや泰阜村を支える土台になりつつある軌跡(奇跡)も綴られています。
これから地域づくりを行おうとする地域の人々(行政も含めて)、子育て中の親や教員などこどもに向き合う人々、新しい生き方を模索する若者に、ぜひ手にとって読んでほしいでものです。
1年かけて書いてきましたが、執筆中に東日本大震災があり、発行が遅れに遅れました。むしろ、震災支援に取り組んだ半年間が、この本で一貫して語られる「支えあいの文化」を言葉で表現できるきっかけにもなりました。
私が書いた文ではありますが、泰阜村1,900人と暮らしの学校「だいだらぼっち」の卒業生、保護者はもちろん、これまで私たちを支えていただいたすべての人々が産み出した文だと想っています。
どうか、この想いをご理解いただき、ぜひともご購入いただけますようお願い申し上げます。また、NPOグリーンウッドの理念や実践の成果を普及するたいへんよい機会ですので、差し支えない程度でけっこうですので、関係の皆様に広くご紹介いただければ幸いです。
NPOグリーンウッドのHPに購入のサイトを開設しました。送料が無料になるようです。ご活用いただければ幸いです。
http://www.greenwood.or.jp/hon/page001.htm
もちろん、amazonなどのネット書店や、全国の書店でも注文できます。よろしくお願い申し上げます。
ようやく25年です。土台ができてここからがおもしろくなりそうです。
引き続き、ご指導いただけますようお願い申し上げます。
不躾なメールとなり恐縮です。
とりいそぎ失礼いたします。